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感染症にかかった社員を休業させたら?

感染症が完治するまで欠勤を命じた社員から休業手当を請求されることに。

社   長 :  木村がノロウイルスにかかって休んでいるだって?欠勤が多くて、有給休暇も残っていないらしいじゃないか。
総務部長 :  そうなんですよ、ホントに彼には困ったもんです。我が社の問題社員No.1ですからね。
社   長 :  他の従業員にうつしても困るから、完治するまで会社に来させなくていいぞ。
総務部長 :  実はそのことでご相談なんですが、木村からメールがありまして、会社が強制的に休ませるなら給料を払えといってきたんです。全く、とんでもない話です。
社   長 :  そりゃそうだ、病欠の者に給料を払う会社がどこにある!?彼もふざけたことを言ってきたものだ。
総務部長 :  それが社長、実はちょっと自信がなかったので、社労士の先生にも確認してみたんですが、少なくとも休業手当は支払う必要があるようなんです。
社   長 :  何だって、自己管理ができずに病欠しているのにか?普通なら欠勤控除じゃないか?
1.感染症と就業制限
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」では、感染症を以下のように定義している。
「感染症」とは、一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症及び新感染症をいう。
例えば、ノロウイルス(感染性胃腸炎)や季節性インフルエンザは「五類感染症」に分類され、O-157(腸管出血性大腸菌感染症)は「三類感染症」に、2003年に流行したSARSコロナウイルスは「二類感染症」に分類されている。
原則、ノロウイルス等の五類感染症は感染しても就業制限はなく、一類感染症、二類感染症、三類感染症又は新型インフルエンザ等感染症は、就業制限に該当する。
なお、就業制限を行う場合は、都道府県知事名で患者(無症状病原体保有者※1含む)またはその保護者宛に書面によって通知されることになっており、その通知に従い、就業制限することになる。
※1:無症状病原体保有者は、保健所などが行う疫学調査や健康診断などにより確認された場合。
2.労働安全衛生法と労働安全衛生規則
労働安全衛生法第68条では、「事業者は、伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるものにかかった労働者については、厚生労働省令で定めるところにより、その就業を禁止しなければならない」としている。
そして、労働安全衛生規則第61条では、次の①から③に該当する対象者の就業を禁止している。
①毒伝ぱのおそれのある伝染性の疾病にかかった者(ただし、伝染予防の措置をした場合は除く)
②心臓、腎臓、肺等の疾病で労働のため病勢が著しく増悪するおそれのあるものにかかった者
③前各号に準ずる疾病で厚生労働大臣が定めるものにかかった者
ただし、上記ケースで就業を禁止しようとするときは、あらかじめ、産業医その他専門の医師の意見をきかなければならない。
3.出勤停止命令により休業させた際の賃金や休業手当
従業員が、本人の健康管理を怠ったことにより出勤できなくなった場合には、当然ながら、「ノーワーク・ノーペイの原則」により、賃金の支払いは不要だ。
賃金は民法、休業手当は労働基準法で規定されているが、いずれの場合でも会社の責任で休業させた場合には、賃金等の支払は免れない。
ところで、労働基準法における会社の責任は、民法の賃金請求権における会社の責任よりもその解釈の幅が広く、労働者を保護しているので、賃金支払いは免れても休業手当の支払いは免れないケースは少なくないので注意したい。
しかし、感染症法による就業制限に該当するケースや労働安全衛生法等により就業禁止となるケースは、会社の責任とは別次元の不可抗力の出来事であり、休業手当を支払う必要はない。つまり、新型インフルエンザやO-157など就業制限や就業禁止に該当する場合は、給与はもちろん休業手当の支払いは不要である。
ただし、ノロウイルスや季節性インフルエンザなどの場合は、会社の出勤停止命令で休業させれば、休業手当※2を支払うことが必要となる。
※2:会社の都合により労働者を休業させた場合、休業させた所定労働日について、平均賃金の6割以上の手当を支払わなければならない。
4.労働契約法第5条(安全配慮義務)
労働契約法第5条では、会社に対して従業員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮義務)を求めている。
感染症にかかった従業員が出社することによって、他の従業員に感染し業務ができないということでは、会社は安全配慮義務を怠ったということにもなりかねない。
そこで、感染症にかかった従業員を休業させるためには、就業規則によるルール整備をしておくことが求められるが、この場合は、会社都合による休業であり、休業手当は支払わなければならないことを認識しておこう。

※POINT

  • 原則、ノロウイルス等の五類感染症は感染しても就業制限はなく、一類感染症、二類感染症、三類感染症又は新型インフルエンザ等感染症は、就業制限に該当する。
  • 伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるものにかかった労働者については、厚生労働省令で定めるところにより、その就業を禁止しなければならないとしている。
  • 新型インフルエンザやO-157など就業制限や就業禁止に該当する場合は、給与、休業手当の支払いは不要だが、ノロウイルスや季節性インフルエンザなどの場合は、休業手当を支払うことが必要となる。

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