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家族手当の廃止?給与改定とその進め方

反対する従業員もいる中、塚田社長は皆勤手当の廃止を検討する。

社   長 :  部長、うちの給与は決して少なくないと思うが、キミはどう思う?
総務部長 :  そうですね、同業と比較しても多いほうだと思います。うちは先代の時代に、皆勤手当やら家族手当やら資格手当といった手当を充実していただきましたから、基本給は他社と同じ程度かもしれませんが、合計するとかなり魅力的です。
社   長 :  そうだろう?公務員でもあるまいし、仕事の能力とは全然関係ない手当が多すぎる。そこでだ、来期に向けてこうした手当は廃止ししたいと考えている。
総務部長 :  えっ?手当を全部廃止しちゃうんですか?
社   長 :  全部とはいわないよ、まずは皆勤手当からだ。そもそも会社に出勤するのは当たり前じゃないか。おまけに有給をとって休んだ者にも皆勤手当を払っているんだから、全くおかしな話だ。
総務部長 :  確かに、その通りですが、反対する社員もでると思いますが。
社   長 :  例えば、出勤率は賞与の評価対象にでもしたらいい。いろいろ考えればいいアイデアもでてくるもんだ。キミ、任せたぞ。
総務部長 :  私がですか?恨まれ役じゃないですか?
1.給与規程の改定
厳しい経営環境が続く中、いずれの企業もでき得る限りのコストダウンに取り組んできた。人件費の面では、非正規社員活用によるコストの削減に努めてきたが、それだけでは企業の体力は維持できず、正社員の給与にも大きくメスを入れざるを得なくなっているのが、多くの企業にとっての実情である。
そうした中、年功型から成果型へのシフトは多かれ少なかれ避けられず、その過程では、各種手当の改廃に切り込まざるを得なくなっている。
2.各種手当の見直し
導入当時はニーズのあった各種手当※1の中には、賞味期限切れのものが少なくない。その必要性の低下とともに、新しい時代にあった手当への見直しが避けられなくなっている。各種手当は、時間外手当など法律で定められたものを除けば、基本的には会社が自由に定めることができる。そこで、多くの給与規程でみられる「家族手当」「皆勤手当」「資格手当」について、次の2つの観点から見直しを検討してみたい。
・環境の変化による必要性の程度
・手当存廃が従業員モチベーションに及ぼす影響
  • (1)家族手当
        従来、従業員の給料水準を引き上げる際、だれもが結婚して家族を持つ時代であれば、残業代や退職金の計算に入れなくて
        いい「家族手当」を支給するという会社の選択肢は正しかったと考えられる。一方、従業員も、仕事の能力、成果に関わらず
        貰える「家族手当」は、たいへん有難い制度であった。ところが、ライフスタイルは大きく変化し、結婚そして妻は専業主婦が
        当たり前の時代から、独身の増加そして結婚後もダブルインカムが主流になっている。いまや手当の意義は大きく減少している
        ばかりか、独身従業員にとっては不利益にさえなっている。そこで、「家族手当」を廃止することを決定するとしよう。
        一般的に、「家族手当」は配偶者の手当と子供の手当で構成されているが、全廃する場合と配偶者の手当のみ廃止し
        子供の手当は残す場合(子女教育手当)とが考えられる。配偶者の就業割合の増加や子供の教育費負担の増加を
        考えれば、比較的後者の意見は受入れられやすいであろう。
  • (2)精皆勤手当
        欠勤や遅刻が多いと業務に影響が出るので、「精皆勤手当」を設けることにはそれなりに理由がある。しかしながら、
        労働契約上、従業員が出勤日に出勤するのは当然であり、出勤成績によって支払う「精皆勤手当」はおかしな話ともいえる。
        また、有給休暇を取得しても「精皆勤手当」を支払わなければならないことや、残業代の単価に含めなければならないことに、
        矛盾を感じている会社も少なくない。
        「精皆勤手当」は、毎月の給与額に占める割合も小さいこともあり、比較的、廃止し易い手当といえる。例えば、出勤成績を
        賞与査定に反映させ、出勤成績がよい従業員に対しては、賞与で反映してあげる等の代替措置を講じるといい。
  • (3)資格手当
        本来の業務に必要な資格だけでなく、多様な人材を支援する目的から、「資格手当」を導入している企業は少なくないが、
        業務に不要な資格取得にまで会社が支援しているとすれば疑問である。その資格が本当に業務に必要不可欠のものかどう
        か、次に、毎月の手当ではなく奨励一時金にできないかどうか考えてみたい。
        例えば、「資格手当:1万円」の資格を取得した場合、毎月の手当として1万円を貰うのも嬉しいが、お祝い金として12万円を
        現金で貰った方が、従業員本人にとっては嬉しいこともある。
3.労働条件を不利益変更する際の注意点
各種手当の廃止、賃金の引下げなど、労働条件の不利益変更を実施する場合、就業規則・給与規程を変更するだけでは意味がなく、従業員全員の「同意」を得なければならない。
しかしながら、従業員の一部には変更に反対する者が必ずいる。その場合、就業規則・給与規程を変更する必要性及びその内容の相当性を、従業員の受ける不利益と比較して、総合的に判断されることになる。その結果、変更に「合理性」が認められる場合のみ、変更後の就業規則は反対する従業員に対しても拘束力を持つことになる。
実務上は、会社が経営危機に直面している等の極度の必要性等がなければ難しく、できる限り従業員全員からの同意を得ることが重要である。

※POINT

  • 企業が生き残り、従業員の雇用を守るためには、時代に合わなくなった給与規程の改定は喫緊の課題となっている。
  • 過去に導入された諸手当の中には、賞味期限切れのものが少なくない。給与規程を改定する際は、まずは諸手当から始めるべきである。
  • 各種手当の廃止、賃金の引下げなど、労働条件の不利益変更を実施する場合は、原則、従業員全員からの同意をとらなければならない。

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