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福利厚生プランの落とし穴!?

死亡した従業員の遺族から死亡退職金を二重請求された。なぜこんなことに?

社   長 :  先月ガンで亡くなった西垣くんの奥さんから、死亡退職金と弔慰金の請求があったそうじゃないか。節税対策だけじゃなくて、こういうときにも使えるように保険に入ったはずだが、一体どういうことなんだ?
総務部長 :  そうなんですよ、社長。保険会社からも、すでに遺族に保険金を支払ったという報告を受けていたので、正直、私も驚いています。
社   長 :  会社に保険金が入って、それを奥さんにお支払いしたんじゃないのか?
総務部長 :  いいえ、会社では特に何の手続きもしておりません。うちで加入している福利厚生プランは、養老保険という保険でして、満期金は会社に入るんですが、保険金は遺族に直接支払われる仕組みになってます。
社   長 :  会社で契約しているのにか?
総務部長 :  はい、わたしも不思議に思ったんですが、死亡保険金の請求は遺族と保険会社とが直接やり取りすることになっているそうで・・・。
社   長 :  とにかくだ、退職金の二重払いなんてとんでもない。きちんと説明してわかってもらうように。頼んだぞ!
1.福利厚生プランとは
従業員・役員の退職金制度、弔慰金の財源確保を目的とした福利厚生制度が、養老保険を活用した福利厚生プランである。「2分の1養老」や「ハーフ・タックス」という名称で呼ばれてもいる。福利厚生プラン導入のメリットには、以下の三つがある。
  • (1)死亡退職金・弔慰金の財源確保
        従業員・役員が万一の場合、死亡・高度障害保険金が従業員・役員の遺族に支払われるので、死亡退職金・弔慰金の
        財源に活用できる。
  • (2)退職金制度の財源確保
        契約の満期時に、会社が満期保険金を受け取れるので、従業員・役員の生存退職金を計画的に準備することができる。
  • (3)保険料の2分の1が損金算入
        保険料の2分の1が「福利厚生費」として損金算入できるので、福利厚生制度の充実を図りながら、法人税等の負担を
        軽減することができる。
2.福利厚生プラン導入の際の留意点
  • (1)契約形態
        福利厚生プランとしての契約形態は次の通り。
        契約者:法人
        被保険者:従業員・役員の全員
        受取人:満期保険金=法人、死亡保険金=従業員・役員の遺族
  • (2)福利厚生費(保険料の2分の1損金)の要件
        ①福利厚生プランの契約形態になっているか?
        ②原則※1、従業員・役員の全員が対象になっているか?
        ③原則※2、保険金額が全員一律となっているか?
        ④従業員・役員の大部分が同族関係者でないか?
  • (3)資金の流れについて
        福利厚生プランでは、死亡保険金が従業員・役員の遺族に直接支払われ、保険金受取りの請求手続きは、
        会社ではなく、遺族が直接行うことになっている。
※1:勤続年数など客観的な基準があれば全員加入でなくてもいい。
※2:退職金規程に基づく合理的な差異であれば保険金額が異なってもいい。
3.遺族が受け取った保険金は死亡保険金か?死亡退職金か?
会社は、死亡退職金・弔慰金を目的の一つとして福利厚生プランを導入している。当然ながら、遺族の受け取る保険金は死亡退職金・弔慰金として社内手続きをとることになる。
一方、遺族は、直接自分で保険金請求の手続きを取ることになるので、これを通常の生命保険の受取りと考えても不思議ではない。
今回のトラブルの原因は、こうした福利厚生プランの死亡保険金受取り時の仕組みにあり、会社側(死亡退職金・弔慰金のつもり)と遺族側(死亡保険金のつもり)の認識のズレを正すには、福利厚生プランの死亡保険金が死亡退職金・弔慰金である旨を退職金規程や生命保険利用規程で明示しておかなければならない。
これを怠ると、会社が保険料を支払っていたにもかかわらず、亡くなった従業員が自分で保険料を支払っていたものとみなされ、個人で加入している生命保険の死亡保険金と同じ扱いとされる※3。
※3:相基達3-17、雇用主が保険料を負担している場合)
4.退職金規程や生命保険利用規程の整備
遺族の受け取った保険金が死亡退職金となるか、死亡保険金となるかの判断は、これを明示した規程があるかどうかで決まる。
つまり、「福利厚生プランの死亡保険金は、死亡退職金の全部もしくは一部とする」といった条文を退職金規程に盛り込んだり、生命保険利用規程等で周知しておかなければならない。
福利厚生プランを導入する際は、今回のケースのような死亡退職金の二重払いの可能性を排除するために、下記規程の整備等を怠らないようにしたい。以下、参考例である。

第○条 生命保険契約の締結
退職金の支払原資を確保するため、○○生命保険会社との間で福利厚生保険契約を締結する。
なお、福利厚生保険から支払われる保険金は、第×条又は第×条に定める退職金の全部若しくは一部とする。

※POINT

  • 従業員・役員の死亡時退職金及び生存退職金の財源確保に役立つ福利厚生プランは、たいへん導入しやすい制度であるが、注意しなければならない盲点がある。
  • 福利厚生プランはその契約形態上、従業員・役員死亡時の保険金の請求手続きを会社ではなく遺族が直接行うことになる。
  • 福利厚生プラン導入の際は、退職金規程、生命保険利用規程等に、保険で財源確保をしている旨、明示しておくことが大切である。

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