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退職時の有給消化中に賞与?

退職時の有給消化中に賞与支給日が到来する志田くん。賞与は貰えるのか?

社   長 :  退職前の有給消化中に、次の転職先でアルバイトをしている者がいるそうじゃないか。
総務部長 :  もう、社長のお耳に入ったんですか?来月10日に退職する営業部の志田です。状況を正確に確認してからご報告をしようと思っていたところです。
社   長 :  なんでもうちのライバル企業だって?彼には随分と目をかけてあげたのに、後ろ足で砂をかけるような真似をされたのでは、こちらとしても黙っているわけにはいかないぞ。
総務部長 :  はい、おっしゃる通りです。有給休暇中なので今もうちの従業員ですし、就業規則で懲戒を検討することもできます。ちょうど賞与を支払うタイミングですので、査定を厳しくして減額することも考えてみます。
社   長 :  ナニ?退職した者にも賞与を払う会社がどこにある!
総務部長 :  ところが、社長、今回の場合、賞与は払わなければなりません。
社   長 :  100%減額だ!まさか、通勤手当も払っているわけじゃないだろうな?
総務部長 :  通勤手当のカットはできますが、就業規則で決めておかなければならないので、今回は支払っております。
1.退職時の有給消化をめぐるトラブル
退職を決めると未消化の有給から逆算して退職日を決め、有給を完全消化してから退職をしようとする従業員は少なくない。ひどいケースでは、「明日から休ませていただきます」と、仕事の引継ぎも済んでいないのに会社に来なくなる従業員さえいる。今まで大人しかった従業員も、退職を決めるやいなや急に強気になり、大胆な行動に出てくることがあるので気を付けなければならない。
そこで、退職時の有給休暇をめぐる従業員とのトラブルについて、どのような点に留意すべきか一つずつ確認してみよう。
①有給消化中に他社で労働してもいいのかどうか
②有給消化中でも通勤手当は支払わなければならないのかどうか
③給消化中に賞与支給日がくれば、賞与は支払わなければならないのかどうか
2.有給休暇消化中、他社で労働しても問題はないか?
退職を決めた後の有給休暇の消化中、早くに次の仕事に慣れたい、時間を持て余している、少しでも余分に収入を得たいといった理由から、退職後の次の会社で労働するケースがある。
ただし、退職決定したからといっても、有給休暇期間は在職扱いとなるので、退職する会社の社会保険や雇用保険は喪失していない。当然ながら、この期間は他社で正社員になることはできない。
そこで、アルバイトで働くということになるのだが、やはり在職中であることに変わりはないので、就業規則に定める規定に基づく懲戒の対象になる。
そもそも休暇中ということなので、労務提供に支障が生じるはずもなく、その点では懲戒がうんぬんされることはない。しかし、競合他社で働いたり、会社固有の技術やノウハウを漏洩するようなことがあれば、これは大問題である。当然ながら在職中の社員と同じように就業規則に則って懲戒を科すことができる。
また、他社で働くだけでなく、退職後に自分で商売を始めるケースも同様である。引継ぎに協力もせず、有給消化期間中に次の仕事に着手していることがわかれば、会社としては就業規則に基づいた懲戒が可能かどうか検討すべきである。
3.有給休暇消化中の通勤手当は支払う必要があるか?
有給休暇を取得した場合の賃金は、「所定労働時間を就労した場合に支払われる通常の賃金」とされているので、通常、通勤手当の控除はしない。しかし、そもそも通勤手当は、労働基準法で支給を義務付けられた賃金ではない。就業規則で定める規定を根拠に、実費弁償的な性格のものとして、その支払いの有無が生じるだけである。
したがって、有給休暇を取得した日について通勤手当が支払われなくても不利益な取扱いをされたとみるべきではなく、実際に通勤費用がかかっていないのであれば、実費弁償的な手当である以上、支払われないのもやむを得ないと考えなければならない。
ただし、こうした取扱いをするためには、就業規則に「通勤手当は、実際に出勤した日についてのみ支給する」と規定しておくことが必要となる。
4.有給消化期間中に賞与支給日がある場合、賞与は支給しなければならないか?
賞与は原則として、その算定期間の勤務成績などに応じて支給が決定される。したがって、算定期間に勤務していれば、通常、賞与の支給対象となる。
ただし、就業規則に「支給日に在籍している者に対して賞与を支給する」といった支給日在籍条項がある場合には、支給日前に退職すると賞与は支払われない。一方、支給日在籍条項がなければ、算定期間に勤務した期間に応じて賞与を請求できることになる。
では有給休暇消化中のケースであるが、有給休暇中はまだ会社に籍があるので、支給日在籍条項にかかわらず当然ながら賞与の支給対象となる。ただし、金額の面では、会社の業績や評価によるところがあるので、通常の在籍者よりも低く取り扱うことは十分に可能である。

※POINT

  • 退職時の有給休暇をめぐり従業員とトラブルになるケースは少なくない。退職時期、有給の買上げ、賞与や通勤手当の支払い、副業の可否等、事前に検討すべき。
  • 辞めることが決まっている従業員でも有給休暇中は会社に在籍していることになるので、その間のリスク管理は注意しなければならない。
  • 就業規則で定めれば有給消化中の通勤手当はカットできるが、賞与だけは支払わなければならない。

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